こんにちは、とも丼です。
仏壇屋の業績は悪化の一途を辿っています。
お仏壇のはせがわについては経営状況が悪化し、配当金は無くなった上に株主優待内容は改悪され、廃止となったことが記憶に新しいかと思います。
仏壇販売業が何故衰退しているのか、また今後どうしていくべきなのかということについて考察していきたいと思います。
欧米化へのシフトチェンジに乗り遅れている
欧米かっ!
ではなく、欧米化です(笑)
衣食住の欧米化が加速している昨今。様々な分野において衰退している業種を見てきました。
その中でも住に関わる業種について多くの経営者の方が店を畳んできました。
例えば、畳屋。
フローリングや和室の減少により畳の需要は減り、畳替えについてはホームセンターが格安で行っていることから個人の畳業者は太刀打ちができず、ホームセンターから外注を受けても大した利益にならず廃業に追い込まれています。
その他、障子や金具屋もそうです。
そして、和室が減るということは仏壇も行き場を失い、新規購入する世帯なんてスズメの涙ほどしかいません。
仏壇屋は墓石も販売しているところが多いですが、経営を繋ぎ止めることくらいしか出来ないのではないでしょうか。
このように業界全体として売り上げ規模は縮小し、何とか食い繋いでいる状況となっていますが、時間の問題です。葬儀関係各所からの斡旋や契約もあるとは思いますが、今後縮小していくでしょう。
若者の仏壇離れは更に加速していくと予想できます。
じゃあ、どのようにして業界全体を盛り上げていくことがベストなのでしょうか。
色々な経営戦略があると思いますが、一つの案として挙げたいと思います。
仏壇・墓石のニーズは無い
仏壇や墓石について、ニーズは多くもなく少なくもないと思います。
ある一定層が購入して、ブームなんてものは基本ありません。
つまり、現状維持又は衰退が目に見えているのです。
仏壇と墓石だけを売っているだけでは今後やっていくのは困難ではないでしょうか。
ここで例に挙げたいのが格安家具を販売しているニトリです。
家具屋なのに家具の売り上げ以上に雑貨類の方が売り上げが多いのです(笑)
そして、ECやネット販売も順調に売り上げを伸ばしてきており、今後も無印やIKEA等を引き離して行くであろうと考えます。
仏壇屋に入店したことがある人は少ないと思いますが、私は情報収集のために様々な実店舗に顔を出して店内の様子などを見に行くのですが、仏壇屋の共通点として言えるのが、仏壇と線香しかなく、店外には墓石のみ。
これでは来客も伸びるわけがないですよね。「100年使った仏壇がボロボロだから買い替えよう(小さいやつに)」や「実家を売り出してアパートに引っ越すけど大きな仏壇は置けないから小さいやつを購入しよう」や「知り合いが亡くなったから香典にお線香を送ろう。」
これでは来客での売り上げは限られたものになります。
葬儀関係業者との契約も今後は「葬儀⇆メーカー」の方が安く済むので中間に入っている仏壇屋がいるとしたら世代交代時に切られると思います。
ここでニトリを思い出してください。
売り上げは雑貨類の方が多いのです。家具は4割です。
4割の家具購入者が雑貨を買うかもしれない、6割の雑貨購入者が棚を買うかもしれない。
店舗売り上げの可能性は無限大です。
では逆に仏壇屋。
線香買うつもりで行った人が仏壇や墓石を買わないですよね。その逆はあるかもしれませんが。
選択肢が無さすぎます。
雑貨類に特化し、若者を取り入れる戦略を取るべし
選択肢といいましたが、雑貨も仏具のみに絞らず幅広い商品のラインナップを目指すべきだと私は思います。
線香にスポットライトを当てるのであれば、線香とアロマ系のお香や様々な香りのお香。
そして、それを立てる可愛いお香立て。
和雑貨もいいですね。仰々しい座布団ではなく、様々な可愛い座布団でもいいかもしれません。ただ、ニトリや無印と競合するようなデザインでは負けますので、和に特化するなどの差別化をすべきです。
仏壇屋のイメージは古臭くて、値段が高くて、店に入りづらい。何を売っているか分からないです。
集客も店舗待受型、チラシ広告型だけではネット社会では生きていけないと思います。チラシが入ってきても墓石や仏壇のチラシを見た瞬間に見ないチラシリスト入りで目も通さずに捨ててしまいます。逆に仏壇や墓石を載せないくらいのチラシで新聞読者の目を引くのも良いのではないでしょうか。
ありふれた普通の広告では意味がありません。仏壇と墓石の購入を検討している年寄りには需要があると思いますが(笑)
客層を広げることも必要かと思います。客層を広げるためか、最近はモールに進出している仏壇業者も散見しています。
ただ、アパート・マンション用の小型仏壇が店内の8割を占めている状況でした。
いやいやいや、モールに仏壇8割陳列してどうするんですかって10〜50代の層は思ってます(笑)
基本型の仏壇を残してあとはデジタルカタログで良いと思うんですよね。50インチくらいの液晶用意して表示させるのでもいいと思うんです。
サンプル仏壇の運搬費と店舗の圧迫考えたらそっちの方が断然良いと思います。
小型の仏壇並んでいるだけでも圧巻ですからね。入りづらくなります。
客層を広げるには若者を取り入れるのが重要だと思います。若者の影響力は大きいですからね。
バズったら(人気が一気に出ること)こっちのものです。
若者を集客する方法としてはSNSの活用です。映える可愛い写真をアップするのです。
そこからブランドイメージをカジュアルなものに変えていくべきたと思います。
一番理想的なのは新たに新ブランド店舗を立ち上げて雑貨類に全力投下した店舗を広報するべきだとは思います。
そのためには仏壇で8割占めるのではなく、可愛い和雑貨やアロマ効果のあるお香や仏壇屋ならではの若者にも受けそうな商品を開発し、それらを主力商品として陳列して仏壇屋の悪いイメージの払拭を目指すべきと私は考えます。
最後に
地方では仏壇屋の影響力は強いものがありますが、上記でお話ししたように衰退することが目に見えている状況です。
このままでは継続するのがやっとで、下手したら仏壇屋は消滅してしまうかもしれません。
日本の伝統文化を守るためにも変わるべき、順応すべき岐路にいま立っているのだと思います。
仏壇という伝統を守りながら新たな道を歩んでいくそんな未来が来ることを望んでいます。
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